ムートン・ロートシルトのラベル うんちく ― 2006/04/23 20:13

2003年のムートン・ロートシルトを買った。1本35,000円!!勇気のいる価格だ。
それはさておき、ラベルのデザインは、1853年にシャトーを買収した人物であるナタリエル・ロートシルト男爵の肖像画。そのバックにはその時の売買契約文書が描かれている。
2003年のボルドーワインは、葡萄の出来の超優良年として売り出し前から高い価格を付けているが、ムートンはさらに誕生150周年記念ラベルということで、なおさら高い。
ムートンは毎年、世界中の超一流アーティストがラベルデザインを手がけることで知られているが、アニヴァーサリーイヤーは記念ラベルとなることが多く、ワインの評価以上の値がつくことが多い。ちなみに記念ラベルの年は、ミレニアムイヤーの2000年、エリザベス女王シャトー来訪記念の1977年、100周年の1953年、戦勝記念の1945年で、どの年も手に入れづらい。
また、誰がデザインしているか、ということも価格に大きく影響してくる。特に有名な画家が描いた年である、88年(K.ヘリング)、75年(A.ウォーホル)、73年(ピカソ)、70年(シャガール)、69年(ミロ)、58年(ダリ)、48年(ローランサン)などは、高値がついている。
中でも73年のピカソラベルは、この年にムートンのボルドー格付けが一級に上がったということも加わって、ムートンファンには格別の想いが込められる。葡萄の出来の相当悪い年だったにもかかわらず、ラベルの状態が良いものは異常な価格が付く。
もう一つ、ラベルの話題ではずせないのは、少女の裸像が描かれた93年のバルテュスのラベル。アメリカで少女ポルノの批判対象となった為に、アメリカ向けのラベルは無地にすることになり、結果2種類のデザインが存在することとなった。私見だけど、ボルドーワインの得意先であり、ワインの評価において多大な発言力を持つアメリカ向けのボトルには、出来の良い樽を当てていると思っている。何度か飲み比べてみて何度もそう思ったので、あまり間違っていないんじゃないかと思う。それもあって無地ボトルは価格が高めでも見つけたら即買い。なお、2種類のデザインといえば78年も2種類あるが、理由は、、、知らない。誰か教えてくり。
[今日の拘り:毎年買う銘柄]
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